環境再生のつながり リジェネラティブベーカリー

「パンづくりを通じて、次世代に健全な土壌を紡いでいく。」

環境再生型(リジェネラティブ)農業によって生産された農産物を積極的に利用することは、

健全な土壌づくりや生物多様性保護につながります。そのような想いと意識を以ってお店で使う材料を選択し、応援・協力しようと声を上げたくださったお店が「リジェネラティブベーカリー」です。それはアグリシステムが小麦ヌーヴォーを通じて10年間伝え続けて来たOne tableから生まれました。

One table は育てる人、つくる人、そして食べる人がつながり、お互いの顔の見える信頼の上で小麦を届けるバトンリレー!対話を通じて相互理解を深めれば、持続可能な農業の未来を共に目指していけるはずと信じています。ライ麦生産の応援活動には、多くの問合せをいただいております。

今年はもう一つ、転換期間中有機農産物の応援活動が始まります。転換期間中有機小麦とは、新たに有機JAS 認証を受けた農家さんが有機的管理を開始して収穫前1年以上3年未満の期間に作られる作物です。製品に「転換期間中」の記載が必要なことなどから流通上、敬遠されがちでした。しかし、この「転換期間中有機農産物」の流通が滞ると慣行栽培から有機農業への転換が普及しません。これからも皆さんのご理解、ご協力のほどよろしくお願いします。

 

「パンづくりを通じて、次世代に健全な土壌を紡いでいく。」そんなベーカリーが集うコミュニティを全国の各地方に広げていきたいと考えています。想いを重ね、共に歩んでいただける方を募集しております!

 

リジェネラティブ農業とは?

日本語では「環境再生型農業」と言います。不耕起(省耕起)や緑肥、カバークロップなどを用いて自然環境を再生し、生物多様性の保護や次世代に健全な土壌を継いでいくことを目的とした農業です。土壌の有機物を増やすことでCO2を貯留し、気候変動を抑制する効果も期待されています。

リジェネラティブ農業の具体例として、以下のものが挙げられます。

 

 

1.土をかき乱さない

・土を機械的、化学的、物理的になるべくかき乱さないこと。

・耕すことで団粒構造は破壊され、水分浸透速度は低下し、有機物の分解が早まる

・大量の化学肥料・除草剤をまき続けることでも土壌の構造と生態系の働きが破壊される。

2.土を覆う

・土を植物で覆うことで雑草を抑え、土の温度を適正に保ち、水の蒸発を減らし、土壌の有機物となり、無数の微生物の住みかとなる。

・雨水による表土流出が守られる。世界的に問題となっている風食も防げる

3.多様性を高める

・輪作作物の種類を増やす、数種類のカバークロップで多様性を高めることで炭素の循環が劇的に改善(7~8種類になると相乗効果で植物の健康状態も、機能も、収量も向上する)、生態系の機能が強化される。

・異なる機能群の植物が増やすことが重要。豆科などをバランスよく合わせて、炭素率の高い品目ばかり栽培しない。理想的な炭素率は24

4.土の中に「生きた根」を保つ

・年間を通し、つちのなかにできるだけ長く「生きた根」を保つことが重要

・収穫後に次の作物やカバークロップなどをただちの播くことが養分循環につながる。炭素供給を続けてくれる。

・菌根菌を増やすことになる(きわめて重要)。⇒植物の養分吸収が増える。

5.動物を組み込む

・家畜が植物を食べて刺激を与えることで土により多くの炭素が送りこまれる。

・炭素の循環量が増える、大気中の炭素を大量に地中に固定する。

⇒気候変動に対するメリット

6.背景の原則

・気候や降水量、歴史的背景(500年前の環境など)。土地にあった品目・家